ピッコマで公開されている「花は舞い風は歌う」のネタバレと感想になります。
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「花は舞い風は歌う」の漫画は「ピッコマ」で公開されています。
【59話】ネタバレ
※韓国版を読んだものを簡単にまとめました。
リエンの話
ビセンテは、母エルセラがベルンハルト家に来てからのことをメイドのリエンに詳しく聞いた。
リエンの話によると、まずエルセラが結婚してここに時、屋敷内ではあまり彼女を歓迎する雰囲気ではなかったという。この家でエルセラが唯一頼れるのはハルゼンだけだったと。
エルセラは夕方のハルゼンの帰りだけをただただ待っていたのだ。
それから彼女は妊娠し、本人はそのことをすごく喜んだという。しかし状況が変わったのは、つわりが出始めてからのこと。
エルセラは精神的に不安定になり、唯一頼りにしていたハルゼンが出征したせいでますます泣くことも増えた。
リエンが声をかけてもエルセラは動揺したように泣き出し、そして執務は休んだ方がよいと家臣から言われると、声を荒らげて怒った。私は子供を産む以外何にも役立たないということですか?と。
結局は周囲の者たちの意向で、エルセラが内政に関与することは無くなった。
それから先代の公爵が亡くなり、パッシェン伯爵がエルセラの前に現われて自分こそが家主の代理を務めると言い出した。
彼女はそれを何とか拒み、幸いにもちょうどハルゼンから戦場から帰って来たが、そんな彼が床を引きずりながら持ってきたもの。それはパッシェン令息の死体であったのだ。
誰よりも気の毒な女性
エルセラはその光景に衝撃を受け、しばらく寝れなかったという。
夢には血だらけのパッシェン令息が出てきて、そして何より怖かったのはその横で剣を持って無表情で立っているハルゼンだったのだと。
それからエルセラはビセンテを出産し、次第に息子の世話をすることもなく外出することが増えていった。
そんなエルセラの行動に世間からは批判が集まったが、それでも彼女を側で見ていたリエンはその批判に同意することはできないという。
子供の世話を放棄したことは大きな過ちだが、エルセラのこと気の毒に思ってしまうとも。
世間からは全てを手にした女性のように見られがちだが、実際には自分の人生を自分で選択したことが一度もなかった。
周囲の後押しもあり16歳でハルゼンからのプロポーズを受け入れ、結婚してからは自由な行動を許されなかったのだ。
そしてリエン曰く、エルセラは本当にビセンテのことを愛そうと努力したのだと。
そんなリエンの話を聞いた後、ビセンテは複雑な表情で自分の部屋に戻っていくのだった。
それは愛と言えるのか
ビセンテは自分の部屋に戻る途中で、偶然執事と出くわした。
そしてビセンテは、母がここで行使できる権限はどこまでなんだと聞くと、全てのことが出来ますよという答えだった。しかしそれは、ハルゼンはエルセラが何をしても許すはずだからという理由。
そのため、私ではなくご主人様に伺わなければなりませんよと執事は付け加えて言う。
その言葉を受けたビセンテはこれまでのことを思い返していた。たしかにエルセラが何かしたいと言っても、いつも使用人や家臣たちはハルゼンの許可を求めていた。エルセラの意思ではなくハルゼンの許可が重要なのである。
部屋に戻ってから、ビセンテは一人考えていた。
自分は権力を持っていることに酔っていたのではないかと。周囲の者たちに指示し従わせることが当たり前だと感じていたのだ。
生まれたときから当たり前だと思っていたことが、実は母にとっては当たり前などではなく。
愛という名のもとに行われたことが母を害した。エルセラの為を思ってパッシェン令息を始末したハルゼンだが、実は彼女を苦しめるという結果を導いたのだ。
果たしてそれは愛と言えるのだろうか。
ビセンテは一人そのように頭を悩ませているのだった。
【59話】感想
これまでビセンテはエルセラの置かれた環境を理解していなかったようですね。
高貴な女性だから何をしても許される立場。そう思っていたのでしょうが、現実は全く違ったというわけです。
リエンからその事実を聞かされたビセンテですが、その後も一人でだいぶ考え込んでいるようでした。今後エルセラに対する接し方は変わるものでしょうか。
ビセンテがリエンに話を聞いてみようと思ったのも、全てはアドラの言葉がきっかけ。アドラは本当にナイスでしたね!
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