ピッコマで公開されている「暴君を手懐けて逃げてしまった」のネタバレと感想になります。
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「暴君を手懐けて逃げてしまった」の漫画は「ピッコマ」で公開されています。
【13話】ネタバレ
まるで魔剣のような人
ディランとシャーリーズはほどほどの時間で第7后妃の部屋を後にした。
第7后妃は完璧な姿だけを息子に見せたかったのだろうが、その機会はあまり多くはない。だからディランはたまにしか母に会いに行かないのだ。
外に出たディランは暫く黙ったまま口を開く様子はなく、シャーリーズのほうから話しかけた。
后妃様は本当に素敵な方でしたわ。本当に尊敬すべき方です。
そのようなことを言い微笑みかけるシャーリーズ。
そんな彼女の姿を見てディランは戸惑っていた。元々周囲を魅了するような外見と雰囲気を持ち合わせているシャーリーズではあるが、理由はそれだけではない。
ありえないことだが人間と言うよりも冷たい金属のようだとディランは感じていた。
まるで魔剣のような…と。
そしてディランは不意に口を開く。師匠は不思議な人です…と突然切り出した。
師匠が私のことをそう思う以上に私も師匠のことを不思議だと思っていますと。
シャーリーズはディランのその言葉の意図を理解はできなかったが、誤解を解いてもよろしいでしょうか?と返事をする。
私は皇子を不思議には思っていません。待っているだけです。
そのように答えるシャーリーズ。真っ白な髪を手に入れる瞬間を待っているのだと彼女は言い、お互い心のうちは隠したまま会話は終わるのだった。
誰にも分からない苦しみ
シャーリーズは夜、悪夢を見ていた。
それは彼女が魔剣だったときのこと。多くの人を殺してきた場面だ。
魔剣め!呪われた剣!悪魔憑きの剣に違いない!!
そのようなことを周囲の人たちはシャーリーズに対して言い放つが、彼女は本当は人殺しなどしたくはなかった。
そしてそんな彼女の苦しみは誰にも理解できるはずがない。
魔剣として人を殺してきた経験など、説明したら狂人扱いされるのがオチである。
その地獄は実際に経験した者しか理解できるはずはなく、その記憶だけが帝国への復讐心を支えていた。
そんな悪夢から目を覚ましたシャーリーズは、はぁはぁ…と息を切らしながら、膝を抱えて一人うずくまるのだった。
【13話】感想
人間ではなく冷たい金属、まるで魔剣のよう…とディランが思った時はゾクッとしました。
シャーリーズが魔剣だったことなんて誰も知らないのに、まるで魔剣のようって。感覚鋭すぎます!笑
常に何事にも動じない雰囲気のシャーリーズですが、夜一人で寝ているときだけは弱さを感じますね。何かに苦しめられて不安を感じているような気持ちが伝わってきます。
苦しかった記憶だけが彼女の復讐心を支えているようですが、今後迷いが生じることはあるのでしょうか。やっぱり復讐はやめようと思い直すことがあるのか、彼女の心の動きにも注目していきたいです。
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