ピッコマで公開されている「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」のネタバレと感想になります。
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「乙女ゲームの最強キャラたちが私に執着する」の漫画は「ピッコマ」で公開されています。
【10話】ネタバレ
ダリアの必死の言葉
お兄様は私にとってたった一人のお兄様で…いい人だと思っています…。
そのように必死に訴えるダリア。
しかしヒーカンの視線は遠くを見ているようで、ダリアの必死の言葉は届いてはいないようだ。
そうか…とだけ言い残して、彼は無表情のまま書斎を出て行くのだった。
ダーレンに手当てをしてもらっている間、一部真実を隠しながらも何となく書斎で起きたことを話した。
その話を聞いたダーレンは、ダリアの怪我を知らぬふりして出て行ったヒーカンのことを酷いと言う。
確かに酷いところはあるが、そこまで悪い人じゃないよ…と思わずダリアは答えた。頑張っていればいつかお兄様も私のことを好きになってくれる日が来るわ!と前向きな発言をする。
ふと気づくと部屋のドアが開いており、今のやり取りを誰かに聞かれたのではとダリアは感じたが、ヒーカンの悪口を言ってなくて良かったと少しホッとするのだった。
それから持って帰ってきた貴重な本は、集めたお金と一緒に日記帳の箱に隠すのだった。
ヒーカンの混乱
一方でヒーカンは自分の部屋で少し取り乱していた。
ドンっと机に手をつき、余計なことをした…と思って頭を抱えていた。
書斎でダリアを見かけたとき、最初は少し脅かすだけのつもりだったが、結局自分の過去まで話してしまったのだ。
さっきダリアの部屋の前を通った時、少し空いているドアから彼女の話し声が聞こえてきた。
”頑張っていればいつかお兄様も私のことを好きになってくれる日が来るわ”というダリアの言葉もまたヒーカンを混乱させた。
ダリアの目からはこちらを気に掛ける気持ちが感じられ、これまで一度も誰かにそういう目で見られたことはなかった。
だからヒーカンは混乱しているのである。
そんな混乱の中、それではいけない!と彼は拳をギュッと握りしめるのだった。
洗脳するように
ヒーカンは過去のことを思い返していた。
母は超越者という存在を憎み、当然自分の子が超越者であることも望まなかったが、彼女の望みに反して最初の子であるヒーカンは超越者だった。
ヒーカンが3歳のころ。母の友人の息子が家に遊びに来たが、その息子はヒーカンのことを、超越者だ!と指さしてからかってきた。
ことあるごとに気に障るようなことをされ、ヒーカンは思わずその子を突き飛ばし、その子は階段から転げ落ちて足を骨折した。
それ以降母はますますヒーカンを拒絶し始め、それからダリアが産まれたのである。
ヒーカンを産んだ後に不妊症だと診断された母がどうやって新しい子供を授かったのは不明だったが、とにかく母は神からの祝福だと言って喜んでいた。
一族の唯一の汚点として扱われたヒーカンは地方の親戚の領地へと追い出され、十数年もの間そこで閉じ込められることに。
両親が死んだことで、ようやくヒーカンはペステローズ家に再び戻ってくることが出来たのである。
ヒーカンは自分のことを捨てた一族を二度と許さないと心に誓った。
だからダリアを愛することもない。
まるで彼は洗脳のように自分に言い聞かせているのだった。
【10話】感想
今回初めてヒーカンの心情がしっかりと描かれました。彼は気にかけてくれるダリアに混乱しているようです。
自分を捨てた一族を許さないという強い気持ちを持ちながらも、ダリアの登場で心が乱されているのですね。
傍から見たら完全に無感情のように見えますが、実はそんな葛藤をしているとは。
彼を惑わせているだけでも大きな進歩な気がします。彼の心を開かせるために、まず第一関門を突破したと言ってもいいのではないでしょうか?笑
これからの2人の関係がどうなるのか楽しみです。
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