ピッコマで公開されている「暴君を手懐けて逃げてしまった」のネタバレと感想になります。
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「暴君を手懐けて逃げてしまった」の漫画は「ピッコマ」で公開されています。
【23話】ネタバレ
ヒール草を渡すタイミング
第7后妃の容態が急変してから翌朝、ディランが今日の授業に出れないという報告がシャーリーズに伝えられた。苦しんでいる母の傍について看病をするためだ。
今日になってからヒール草を渡すための対外的な名分ができ、彼女としては都合が良かった。
その報告を受けてからすぐ、シャーリーズは第7后妃がいる部屋へ向かった。
そこでは苦しむ第7后妃を助ける術が見つからずに絶望している医療陣がいて、ディランさえも憔悴したような表情である。
彼はシャーリーズと顔を合わせると、授業は出れないと伝えたはずですが…と言ってくる。
そんなディランに対し、シャーリーズはヒール草を取り出し、これを煎じて飲めば苦痛がなくなるでしょうと言って渡す。
その薬草が剣術大会の優勝で皇帝に願って手に入れた物だとディランはすぐに察した。
そして、私にはあなたのことが分からない…とシャーリーズに対して言う。しかし彼女は特に何も答えることはなかった。
それからディランはヒール草を片手に部屋に駆け戻り、今すぐこれを煎じなさい!と使用人に命じるのだった。
皮肉な話
シャーリーズの持って来たヒール草の効果は抜群で、第7后妃は苦しみから解放された。
暫くディランと母子2人で会話をした後、第7后妃が何か伝えたいことがあるようでシャーリーズが呼ばれた。
シャーリーズが彼女の元に行くと、先生…私の息子をよろしくお願いします…と弱々しい声で言ってくる。
その言葉を聞いた瞬間、シャーリーズの胸はもどかしく締め付けられ、首が絞められるような気持ちになった。
シャーリーズとしてはディランを手懐けるため手段としてやっていることだが、切実に息子のことを想う母にそのような言葉を受け、複雑な心情になったのだろう。
彼女が蘇る以前の人生では、ディランがヒール草を求めて暗黒街に向かっている最中に第7后妃は息を引き取った。
苦痛を和らげてあげることも最後を看取ってあげることも出来なかったディランは、罪悪感で一生苦しんだ。
しかし今回の人生ではシャーリーズはその未来を変え、ディランは母の元からひと時も離れずに毎日看病することが出来たのである。
彼のことを暴君にしようという策略が、結果的に彼の助けになったのは皮肉なものである。
ただヒール草は痛みを取り除くだけでのものであって、やがて第7后妃は息を引き取り、葬式が取り行われるのだった。
第7后妃の葬式
第7后妃の葬式は驚くほど弔問客がいなかった。ディランとシャーリーズの2人きり。
一週間ほとんど睡眠をとっていないシャーリーズはうっかりと寝落ちした。ふと目を覚ますと彼女には毛布が掛けられている。それはディランが掛けてくれたもののようだ。
そんなところに第5皇子が弔問にやってきた。それは葬式の最終日。
彼はシャーリーズが蘇る以前の人生におけるディートリッヒ2世であり、魔剣キーラを所持した2代目の主だ。
第7后妃の葬式に出席したという理由だけで皇位継承権争いに勝利し、皇帝の座を手にした幸運の持ち主でもある。
それからシャーリーズは少し外に出ようと思って歩き始めると、弔問客が全然こないじゃない…などと話している使用人たちの会話を耳にする。
シャーリーズはその使用人たちの元へ行き、皇子様が悲しんでいるところでそのような話は控えなさいと注意した。
少しの間外で一人過ごし、そろそろ戻らなければと思うと雨が降り出す。
傘がないなと思いながらさっさと帰っていると、雨の中ディランがシャーリーズを迎えるように立っているではないか。
そして彼は何も言わず第7后妃の遺書を取り出し、シャーリーズに渡してくる。中身を見てみると彼女は驚いた。
なんとシャーリーズが蘇る前の人生から、遺書の内容が変わっているのだった。
【23話】感想
シャーリーズの複雑な心情というのがひしひしと伝わってきました。ディランを手懐けるため手段としてやっていることですが、第7后妃の姿に心を痛めていそうです。
結果としてはディランはずっと母の傍にいることが出来たので、何はともあれ彼の為にはなったのでしょう。
無礼な話をしていた使用人たちを注意したのはシャーリーズのせめてもの優しさなのかもしれませんね。
そして最後にディランがシャーリーズに渡してきた遺書。シャーリーズが蘇る前は、”決して目立たずにどんな手を使っても生き残りなさい”という内容でした。今回変わったという遺書の内容は一体何なのでしょうか。
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